無題

今年は多分三十五年間で一番精神的にきつい年だったのではないだろうか。
単に生きるという事がこんなにつらいとは思わなかった。


冬の夜に
私の心が悲しんでいる
悲しんでいる、わけでもなく・・・
心は錆びて、紫色をしている。


中原中也


生きているから凄い訳でもなく、死んだからといって凄い訳でもない。
生きている者は死の世界が解らないし、死んだ者にとってはその後の生の世界は解らない。
とりあえず解っているのは、香流の女運の悪さである。