恋愛観

やまむらはじめの「夢のアトサキ」を読む。
前の彼女と別れたのは去年の三月だから丁度一年経過した事となる訳だが、少しばかり彼女が欲しいかなと思う。
元々理想としていた彼女の例えとして「ブーメラン見たいな人」と長年言ってきた。基本的に、寄りかかられたり寄りかかる事を嫌う所があるので、そのような相手は彼女にしたくないと常々思ってきたのだが、「夢のアトサキ」で今まで香流の言葉では言い表せなかった事を、見事にしっくりと当て嵌めている台詞が書かれていた。

「よっかかったりよかかれたりする関係じゃなくってサ、一緒に走っている様な奴なんだよな」

思い返せば、今まで付き合ってきた彼女は、どちらかというと寄りかかられる事、寄りかかってくれる事を求めていたと思う。そして香流はそれを求めなかった。まぁ、別れた理由はそれだけではないと思うが、香流的にはその辺りに原因があったのではないかと思っている。求めているものを与えられなければ、他に目が向くのは当然の事だし。
問題は、上記のような人は殆ど限りなくいないと思うので、彼女が欲しいと思っても、多分無理だと思っている。

と、後々の為に徒然に書いておく。



追記
最近、鷺沢萠嬢の作品を再読している。古本屋に処分してしまっていたものは再度買いなおして。
気がつけば、鷺沢萠嬢が亡くなってもう四年経過している。時の流れは速いものだ。その間に藤原伊織氏も亡くなった。
良い作品をあの若さで書いていた鷺沢萠嬢には敬意を表します。若かりし頃に読んで理解できなかった事が今になって理解できるという事は、鷺沢萠嬢はどれだけ先を見ていたのだろう。